第二章 螺春は日本に向かう

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     ◇ぴろちゅん◇  私の名前は螺春。     (ロチュン)  フルネームは碧・螺春。       (ピ・ロチュン)  年は、今年の夏で16になる。  本来の私は、地元の高校に通うはずだったが、色々と事情があって日本の高校に通う事になった。  ――そう。  色々と、ある。  私の母、絨香螺が死に……その親友だった中原優子(なかはらゆうこ)さんが私の保護者を名乗り出て、日本へ来るよう誘ってくれた。  この申し出に私は断る理由もなく……こうして私は中原さんの自宅へと移り住む事になった。  中原さんの自宅は下宿を経営しており、私は『中原荘』の一室を、結果的に無賃で使わせてもらう事になった。
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