第二章 螺春は日本に向かう

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 近日通う事になっている高校への編入も、結果的に中原さんの口添えによる物だ。  学力的な問題はないとして、試験を受けずに今の高校へと通う事になる。  そして、この学校へと通う教材費や学費――果ては、制服の費用まで、全て中原さんが負担している。  ……何から何まで、世話になり通しだ。  そして、意外な所でも中原さんは私に小粋なプレゼントをくれた。  出会いと言う名のプレゼントだ。  彼との出会いは、まさに偶然だった。  ――しかし、偶然と言うのは、なんらかの必然的な出来事があるからこそ起こり得る物で、  元来からの運命的な『何か』がない限り、確実に起こらない物だ。
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