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しかし、私が教えられた拳法は一子相伝……そして、母の拳を継いだのは私ではない。
しかし、今は……
結局の所……今の私は、己の流派すら名乗る事が出来ない、単なる拳法使いだ。
いや、拳法その物を捨てるべき存在だ……本来ならば。
けれど、私はまだ拳を捨てるわけには行かない。
私には、まだやらなければならない義務がある。
私は母の子として……親の敵を取らなければならなかった。
私の母は殺されたのだ……最後は無残な死に方で死んで行った。
……今、思い出しても、涙が出る程いたましい。
私は……私は、母を殺した人物が、どうしても許せない。
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