第四章・僕、私の新学期

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 けれど、日本には冷たい食べ物がたくさんある……ここにはかなり驚かされたが、国が違えば食の文化も違うのは当然だ。  平穏な日本人として生きる事が、私なりの最終目標だけに、食の文化をクリアーする事は、実に重要な課題でもある。  そこで、本日はお弁当に挑戦する。  果たして上手に出来ている物か……?。  料理には自信がある。  これでも祖国にいた頃は毎日の様に作っていた。  けれど、一度作った料理を箱に入れ、昼間まで食べずに取って置く事を前提とした料理は、これが初めてだった。  それだけに……緊張感は否めない。 「……はい、コレ」  二人で中庭のベンチに座り、私は間もなく持っていた弁当の一つ……宏和くんの弁当を渡した。
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