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出来る限り平静をよそおっていた私だけど……もちろん、実際の所は平常心などではいられない。
お願いだから、まずいなんて言わないでね……。
心の中で念じる。
「あ、ありがとう」
宏和くんは、おおらかな笑みを作りながら、私の手によって渡された弁当のフタを開ける。
見た目は良い……と、思う。
「わぁ! 美味しそうだね!。
――コレ、ホントにぴろちゃんが一人で作ったの?」
宏和くんは素直に喜んでくれた……第一段階はクリアだ。
「うん! もちろんだよ!」
私は元気に頷いて見せる。
よかったぁ……出だしから酷い顔をされたら……私、三日は寝込みそうだったから。
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