-花の散るらむ-

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2009年4月1日 「まーこさん。」 『あ、今日もお疲れ様でした。』 「あのね、今日何の日だか覚えてる?」 『え?あー………えっと、我々が付き合い始めたのは11月6日ですよね…えーっと………。』 「あーもう、馬鹿じゃないのー?あなたの誕生日でしょ!?」 彼はハッとして嬉しそうな顔をする、まるで子供だ。 「これ、プレゼントとケーキ。あなたが作ったのより美味しくないかもしれないけど。」 『え、頂いて良いんですか?………わぁ、ありがとうございます!!大切に使わせて頂きますね!』 嬉しそうに彼は包丁をケースにしまった。 『そうだ、昨日新しい茶葉を買ってみたんです。煎れますから2人で飲みましょうよ。』 「そうね、試飲して新しいメニューに加えても良いしね!」 お誕生日、おめでとう。 高校生の女の子みたいに、誕生日カードとか気の利いた事は恥ずかしくて出来ないけど…。 私なりの精一杯の愛情表現だから、受け取ってね。 誠、愛してるー!! なんてね、ガラじゃないんだけど。 『出来ました、ローズヒップティーです。』 「なんだ、ローズヒップなの?女性ウケするから出しても良いと思うわよ。」 『本当ですか!濃さとかどうですかね?』 「んー…。ちょっとコレは薄いかも。」 そんな会話をしながら店を片付けていた。 何だろう、凄い眠い…。 「ねー、まこ私ちょっと疲れちゃったみたいで先に横になってて良い?」 『えぇ、構いませんよ。』 何だろう、あの誠の嬉しそうな顔。そんなに喜んでくれたのかな、プレ…ゼン………ト。 私は部屋に着くなり気を失って床に倒れ込んだ。 【BGM 道...EXILE】
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