3.真夜中の序章

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「物語を奪われた夢はただの残骸。 そいつらが人間から物語を奪って、やり直そうとしてるの」 「やり直すって、何を?」 「だから未来をよっ!!!」 ミサトがこんな高飛車でヒステリックな女の子だとは思わなかった。 会話するのもちょっと怖いくらい。 「夢には二つの種類が"居る"。 一つは希望ある未来を描く夢。 もう一つは、描くことを辞めた夢の残骸。 キミは夢を諦めた事があるかい?」 黒髪の少年が尋ねる。 「夢……… 私には夢なんて今まで無かったけど…。 今は何かに挫けそうになってるよ」 テストの点数…友達の参考書と成績……… そんなのが頭に浮かんだ。 「だから君も」 「囚われかけてるんだってば」 「……私が?」
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