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そんなぁ………
訳分かんないけど、やばい事になったのだけは分かる。
「敵って事は闘うの?」
「うん。それで今君を探して『ブラック・シープ』が徘徊してるから、気を付けてって言いに来たんだよ」
「!!!!!」
ハイカイなんてホラーな単語だけで厭なのに、そのターゲットが私だなんて…!
「死んだフリとか通用する?」
「そのまま物語を抜いてブラック・シープは任務完了だね」
ギャグの通じない子だわ…
「助けてくれるんでしょうね!?」
「無理だよ。ボクは忙しい」
ミサトなんかもう寝てるし…
「どうやって闘うの?相手は?武器は?」
「きっとそのうち分かるよ」
そんな呑気な事を言う少年の後ろで、私の部屋の窓ガラスが派手な音を立てて割れる。
「気付かれちゃったね」
「アンタが悠々と喋ってるからでしょーが!!!」
「言っとくけど、逃げても隠れても無駄だよ。
奴等は何処にでも居る」
「どうしたらいいのよぉ」
夜の闇の向こうでざわめく不気味な音を聞きながら、春風は助けを求める。
「イメージしてご覧。
君には立派な夢と物語がある。
きっと味方を呼んでくれるさ」
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