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弟二章~欲望とお金と
ベットの上で眠る男は、疲れているのかグッスリと眠っている。
私は、欲望を出しきった男を軽く揺する。
男は、簡単に目を覚ました。
「彩ちゃん起こしてくれたんだね。」
男は嬉しそうに私に笑いかける。
私も愛想笑いでそれを返す。
これが、私の生活。
他人からしてみれば、汚いものかもしれない。けれど、私からしてみれば普通に生きてるあんたらだって汚い。
汚い自分たちを正当化しあう事で生きているんだから。
私が、生きるために体を売るのとあんたらが、生きるために心を売るのと何が違うというのか。
「彩ちゃんどうぞ。」
隣りに寝てたオッさんは、ベットから起き上がり既に着替えていた。
鞄から、財布を取りだし中から、福沢諭吉が何人も飛び出す。
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