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身体に洋服を巻き付けて鞄を手に取れば、次の仕事が待っている。
今更この生活を変えるつもりは毛頭ない。こんなくだらない生活の果てに何がある訳でもない。
けれど、今更自分が築きあげた生活を変えられる訳がない。
だから、私は今日も甘い蜜を口に注ぐ。
なんて、くだらない理屈だろうか。
そして、いくら嫌だろうが朝はやってくる。汚い私をさらけ出すかの様に。どれくらい汚いかなんて、自分が一番よく分かっているのだが。
横を通る人間が怖いのはまるで見下されている気がするから。
仕事は、本当にあっけない。
いくらさぼったとしてもまた依頼は沢山くる。
それだけ、飢えた汚い大人が居るという事。
それは、いくら否定しようとも違わぬ事実。
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