第2話

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葵はお酒を飲むと緊張が解けたのか男に愚痴り始めた。 男はてきとうに相槌をするわけでもなく、真剣に聞いてくれるのが嬉しかった。 「ねぇ、名前何て言うの?」 「今更その質問?」 男は笑って葵の頭を小突いた。 「痛っ!」 「俺の名前、端樹」 「え…??」 「だから端樹」 「端樹くんね…」 男の名前を呟く。 端樹は目を伏せる葵を見て、思わず葵の頬に手を添えた。 .
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