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「もぅ、なっつ~の帰りが遅いから心配したんだゾ♪」
俺がこのバカ姉貴を変態に位置づけたと同時にバカ姉貴が俺にそう言った。
……おい、なんか寒気がしたんだが気のせいか?
「ゾ♪」の部分なんだが。
ってかおい、いちいちウインクすな。
「あぁ、悪かった悪かった」
かといってそれを口にすることができない俺がここにいる。まぁ、姉貴のブラコンは今に始まったことじゃねぇしな。
今更何を言ったって無駄だろうし。
「そういえば母さんは?」
朝から何も食ってないからな。昼飯は食い損ねたし。早めに晩飯を作ってほしいんだけど。
「あっ、そうそう。お母さんは今日、近所のおばさんと食事会だってさ」
「ふぅん。まぁいいや。とりあえず疲れたからちょい寝るな」
今日はいろいろと疲れたからな。少し仮眠をとらせて欲しいね。
俺はそう思うと靴を脱いで俺の部屋に向かおうとする。
ん?あれっ?今、なんか不吉な言葉を聞いたような気がするんだが。
……気のせい…だよな?
「姉貴、母さんは?」
「むむっ!?もぅっ!!なっつ~はお惚(とぼ)けさんだなぁ♪」
あんたに言われとうないわ。
「さっき言ったでしょ?母さんは今日、近所のおばさんと食事会だって」
……気のせいでいて欲しかったですよ。
え~っと、はい。これはあれですね。あれなんですよね。
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