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「おはようございます」 いつもの様に朝が始まる。変わらない風景。 変わった教室。 そう、今日から私は三年生になった。 クラス替えをし、始業式をし… 「里沙ー」 新たに教室の椅子に座りながら、一限が始まるのを待っている最中後ろの席から声が聞こえて、振り替える。 「あさみ。どうしたの?」 私に声を掛けて来たのは、二年間もクラスが一緒で親友の麻美だ。 「なんかねー、新しい担任、新任で来た先生らしいよー」 どこかうきうきとしながら話す麻美。 新任の先生と言えば…今年は新たに三人の若い先生が入って来た。きっと、三人共20代後半辺りだろう。 「ほー…じゃあ、若い先生が担任て事だね?」 「って事だね!誰がなるんだろーっ。私は…七川先生がいいなーっ」 麻美は休み時間が終わるまでずっとうきうきしていた。 私は正直、新任の先生達の名前なんてまだ覚えてないし、担任なんかだれでもいいと思っていた。
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