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「もう、終礼が始まる。あとは先生が適当にやっとくから、教室に戻ってて」
柔らかな口調で先生はそう言った。
私は頭を少しだけ下げれば、科学室から出た。
胸は、ドキドキしていて
止まらなかった。
本当は片付けが目的じゃない、先生は私にただ、話をしたかっただけなのかもしれない。
でも嬉しかった。
褒められた事が。
先生は、説教をしたはずなのに、私は全く嫌な気持ちにならなかった。
自分も変わっている。なんて思いながら教室へ急いだ。
強気に染めた短い茶髪を揺らしながら…
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