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その後はずっと窓の外へ意識を飛ばしていた遥香。
体育委員決めが一番のヤマだったらしく、その後は驚くほどスムーズに係が決まっていったことなど分かっていないだろう。
体育委員の席争いで生まれた時間ロスもきれいに取り返してしまった。
担任の教師の穏やかな声が耳に届く。
「それじゃあ、これから係ごとで仕事の説明あるそうだから。指定された教室へちゃんと行くように」
言い終わると同時に教室内がざわつく。
皆が皆、移動を始めた。
体育委員会はたしか210番教室だったな。
遥香も重たい腰をあげた。
「間宮!」
背後から声をかけられる。呼ばれたのは遥香の苗字。
このクラスに他に“間宮”というやつはいないから確実だ。
だが遥香は特に反応することもなく、修平の待つ教室の出入口へと歩を進めた。
その後ろでは別の声が先ほどの声の主をいさめる。
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