【アタシとパンドラの箱】

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 気づいた後、金髪美少女の熱がアタシにも移ったかのように、アタシの顔も真っ赤になった。  今なら顔面で焼肉が出来そうな気がする、しかも焼き加減は、ウェルダンのみだ。    しかし、このまま二人でワタワタとしていても仕方が無いので、アタシは押し付けられた外套で全身を隠すように羽織った。  ちょっとばかり足が出すぎな気もするが、今時の女子高生のスカートと大して長さの差異もないだろうと自分を納得させた。  この状態では、少しばかり裾の長さが足りない外套だったが、概ね満足していた。  金髪美少女の体温も残っており、森の香りか彼女独特の香りか、素晴らしい芳香のせいで理性が飛びそうになる。 「X*;%□@\△っ?」  トリップしかけていたアタシに金髪美少女が声をかけてきた。  相変らず意味の通じない言語だが、心配そうに覗き込む表情から大体の意味を察して返答する。 「ありがとう。助かったわ」  金髪美少女の方も又、日本語は分からなかったみたいだが、感謝の意を告げると同時に頭を下げたので凡その意味は伝わったように思える。
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