彼女

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付き合い始め まだライブへ足を運んでいた頃。 珍しく打ち上げがあった。 お酒も入るし、と不安になって友達と一緒に参加した。 付き合っている事は勿論隠さなくてはならない。 あたしは適度に彼と距離を取り、他のメンバーや友達と話していた。 「キャハハ!」 耳障りな笑い声とおちゃらける彼の話し声。 チラリと見ると 彼の横をキープした久美が馬鹿笑いしていた。 あたしは当時、嫉妬はしていたものの 久美に対して嫌悪感はなかった。 普通に話すし、久美といつも一緒の友達とは連絡も取っていた。 ただ、手放しで信用できる程仲良くなりたいとも思えない。 表面上と腹の中が全く違うような 何とも言えないズル賢い印象があったから。 朝になり、打ち上げは終わり 始発待ちのメンバーでファミレスへ移動。
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