魔法の箱

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「だって…」 「どうして『そばにいて』って言わないの?」 「だって、無理だろ? だから…」 「我が儘言っていいんだよ?その為の願い事でしょ?」 「ずっと一緒にいてくれるの?」 「俺は、ずっと主人を探してたんだ。3つの願い事を叶えて消えるって言うのは、この人違うなって時の言い訳。別に3つなんて決まってないし」 雄一の手の中に箱が吸い寄せられて、光ったかと思うと箱は粉々になった。 「箱に縛られてるわけでもない」 「何だよ… その笑顔は」 「一目見た時から泣かすって決めてたからな。今幸せなんだ」 「悪趣味…」 「なんとでも。じゃあ、願い事は?何でもいくつでも叶えるよ?」 「…一個でいい。そばにいろ」 「はい」 香りでしばられる。 キスでおちる。 雄一と俺との恋が始まる。 end
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