第1章 十楓原小学校。 

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俺達は、校舎の中に入った。 そして、いきなり目にしたのは、泣いている女の子。 しかも、倒れていた。 それを平気で無視する他の子供たち。 俺たちは当然無視なんてできなかった。 できるはずもない。 「大丈夫!?」 真っ先に駆けだしたのは春海だった。 その次に俺、親父が続いた。 「痛い…お腹が…」 女の子は歯を食いしばり、そう言った。 「腹痛…。」 「ちょっと!!保健室に運ぶわよ!」 「ああ。」 春海はその子を抱っこして、保健室へ運んだ。 「力持ちだな・・・。」 「男にもたれるのなんていやでしょ。普通」 そうだな。 春海はダッシュで保健室へ急ごうとする。 でも、すぐに止まった。 「どうした?」 「保健室ってどこ?」 「え。」 しらねーよ! すると女の子が動いた。 「自分で…いけます。 …ありがとう…ございました…。」 「え。大丈夫?」 「…はい…」 そう言って女の子は行ってしまった。 本当に大丈夫なのか? それだけが心残りだった。 「…それじゃぁ校長室行くわよ。」 「ああ…。」
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