第1章 十楓原小学校。 

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「川石 敬助…」 「知ってるんですか?」 俺が尋ねる。 「知ってるわよ。」 「どんな…人でした?」 次に春海が尋ねる。 「…知ってると思うけど、ここはいじめで有名な小学校なの。いろいろ仲良くするためにイベントや、交流会を開いた…。でも、いじめはおさまらなかったのよ」 ………。 「そのだいぶ後くらいにね、川石くんが転入してきたわ。 とってもかしこい子で…。 でもね、それがいじめっ子の目に留まったの。」 「…つまり…いじめの標的にされたんですか?」 「そう。下級生からも先輩からも…毎日毎日耐えてたわ。 辛くても学校にきた。彼には心から信じてる友達がいた。 だけど…そのこは、いじめのリーダーだったのよ…。」 信頼してたやつがリーダーだったのか…。 最悪だな。 「それっきり、川石くんは学校にこなくなった。 私も何度も彼を守ってきた。 けど、それは目のとどく範囲だけ…。全部は守れなかった。」 友達という名の裏切りもの。 その言葉が頭の中をよぎる。 アイツは、友達に裏切られて…その悲しみで…。   
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