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ゆうなと付き合ってからの三ヶ月はあっという間だった。
俺から告白したのが六月、梅雨もあけて夏を感じ始めた頃。
それからデートを重ね、俺の部屋に呼んだり、ゆうなの家に遊びに行ったり。
定番の映画館や遊園地、夏だからプールにも海にも連れて行って、ラブホにだって行った。
思い返せば止まらないほど色んなことをしてきたのに、あれだけ緊張した告白が三ヶ月も前のことだなんて思えない。
楽しいことというのは、やっぱりそういうことなんだ。
ゆうなのことを思うだけで、俺の心はぬくもりに溢れる。
百六十に満たない身長に、程よく締まった体。
肩まで伸びた茶髪はふわふわで、撫でるとこちらの指まで綺麗になったような錯覚さえ起きる。
整った顔は綺麗で、柔らかい雰囲気をまとっているのに強い芯を持っているようで、自慢の彼女だ。
ゆうなの隣を歩くだけで誇りに思い、負けないようしゃんと胸を張れる。
そんな俺を「あきらは、いじらしくて可愛いね」なんて言われてしまって、少しばかり恥ずかしい。
でも釣り合わないなんて思われたくないから、俺はいつだって姿勢を良くするんだ。
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