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気がつくと自分の部屋の天井が見えたなんて、どれだけ陳腐な気の失い方をしたのだろう。
窓から差す明かりから見て、俺が風呂場でゆうなに襲われたのは昨晩のことで、今はその翌朝というところ。
朝独特の澄み切った空気が部屋を満たし、ときおり小鳥のさえずる鳴き声が閉め切った窓を通して聞こえてくる。
さて、そんなおり、俺は昨晩の途中から一切記憶がないわけだが……。
とりあえず一旦起きようと思い、上体をベッドから起こすと――
「んん……」
間違いなく、ゆうなの悩ましげな声が隣から聞こえた。
そちらを振り向くと、そこには俺の横で就寝しているゆうなの姿。
ほどよく乱れた寝間着と、口端にかかった髪の毛がなんとも色っぽくて――
じゃなくてっ。
こうしてゆうなが隣で寝ているということは、昨日は一緒に寝たということ。
また、俺の記憶が途切れる直前のゆうなの攻め的性格を考えると……。
もしかして俺、ゆうなに一晩中にゃんにゃんされてた?
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