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「ゆうな、そろそろ離れてほしいんだけど……」
ゆうなの頭をなでているときはさほど気にならなかったが、こうして起きて会話しながらだと……。
意識的かどうかは知らないが、ときおり抱きつくゆうなの手が、むにむにと俺の腹を触るのだ。
その触られ方が緩いおかげでくすぐられている感じはしないが、妙にこそばゆい。
ゆうなと密着してるのは、嫌ではないけれど……。
「えー、ダメー?」
「うん、ダメ」
「あきらちゃんのケチ」
「誰があきらちゃんだ!」
なんでちゃん付けだよ、と軽くゆうなの額を叩く。
いたっ、と小さくうめいて、ゆうなは膨れっ面になった。
「もう……女の子はそんなに暴力的じゃいけないんだよ?」
いやいや、昨日、俺を思い切り襲ってきたのはどこのゆうなですか。
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