メイビー、メイビー

3/5
523人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
  亀梨を見るだけで 何か苦しくなって 時に悲しくもなって 「ったく、早く行くぞ。お前以外皆スタンバってんだよ!」 でもそんなことにすら 気付く様子もない 無邪気?な亀梨を見ると 余計に苦しくなって 「(・・・苦しい、っつーか虚しい?)」 昔から ・・・まぁ、さっきも目の前 の人間に言われたけど 「バカだなぁ。」とか 言われてきただけあって 色んなことに 疎くて鈍い自覚はある。 本当に人生わからない ことだらけだと日々思う。 「なぁー、亀梨くん。」 「なんですかー赤西くん。」 「・・・この痛みは、何なんでしょーね。」 「症状はどのようなものなんでしょーか。」 「胸が痛い。苦しくて、切なくて、何か泣きたいくて・・・」 もう深い関わりなんて 薄くなった俺たちに 相談し合うことも なくなったのは確か だから、何か、 「(何でだろ。¨懐かしい¨より¨嬉しい¨とか・・・)」 全くわからないことばかり 「それはー、恋患いではないでしょうか。」 「・・・?」 宙を見上げる亀梨の 綺麗に出来上がった 首筋のラインを見つめて ¨恋¨のことを考えた 「(恋は・・・苦しくなる。悲しくなる。虚しく、なるか?)」 恋はふたりで作るもの だから虚しくなるなんて あるはずがないのに これも、恋なのか? というか、恋って何? 俺は亀梨がすき? _
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!