メイビー、メイビー

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  「てか、真面目に早く起きろ。俺まで怒られんだろ。」 「う、ん・・・」 一度途切れた糸を 取り繕ろうとは 互いにしなかったから 糸が一本切れたって 俺たちには、絶対に 途切れない糸があるから。 恐れたりもしなかった。 「てか、何で亀梨が呼びきたの?」 「え、」 「だって、いつもはそんなことしなくね?」 「あー・・・まぁ、うん」 途端に吃りだす亀梨が 少し昔見た幼い面影に 似た気がして 「(・・・何か、わかったかも。)」 自分の気持ちに 気付いたような気がする 結局は 永久に繋がれているであろう 普遍的な糸では物足りなく なってしまったってこと なんだと思う、多分 変わらない俺と 変わってく彼に 大きな違いを感じて 見えなくなっていった この感覚、感情、もろとも 気付かなかったのは彼のせい 気付けそうになるのも彼のお陰 「(そう、なら、いいかも・・・)」 メイビー、メイビー (・・・好きなのかもしれない。) END
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