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「いや、僕は藤堂さんは可愛いって思ってるだけだから、永倉君の邪魔はしないよ」
男の言葉に和希は疑いの眼差しを向け、彩音は顔を赤くした。
その理由は、和希は一般的にイケメンと言われる部類の上位に入るが、その男も和希と張るくらいに騒がれる可愛い顔立ちの男だった。
「本当だって」
真司は和希に向かってニコニコしながら続ける。
「あ、僕の名前はは中村 真司(ナカムラ シンジ)って言うんだ。真司って呼んで。仲良くしよう?席も近いんだしさ」
真司の言う通り、真司は和希の目の前の席、和希と彩音は隣同士であった。
「うん、よろしく、真司。私も彩音で良いよ」
「おい!彩音!」
彩音の言葉に和希が不満そうに言うが、彩音の一睨みで大人しくなった。
「チッ…とりあえずだからな」
和希が嫌そうに言うと、彩音の席の目の前、真司の隣に居た女が声を掛けてきた。
「ハイハイ!私も仲間に入れて!私、寺島 朋美(テラジマ トモミ)!朋美って呼んで!」
「うん、喜んで。私も彩音で」
彩音は嬉しそうに返事をした。
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