3/5
前へ
/19ページ
次へ
  「いや、僕は藤堂さんは可愛いって思ってるだけだから、永倉君の邪魔はしないよ」 男の言葉に和希は疑いの眼差しを向け、彩音は顔を赤くした。 その理由は、和希は一般的にイケメンと言われる部類の上位に入るが、その男も和希と張るくらいに騒がれる可愛い顔立ちの男だった。 「本当だって」 真司は和希に向かってニコニコしながら続ける。 「あ、僕の名前はは中村 真司(ナカムラ シンジ)って言うんだ。真司って呼んで。仲良くしよう?席も近いんだしさ」 真司の言う通り、真司は和希の目の前の席、和希と彩音は隣同士であった。 「うん、よろしく、真司。私も彩音で良いよ」 「おい!彩音!」 彩音の言葉に和希が不満そうに言うが、彩音の一睨みで大人しくなった。 「チッ…とりあえずだからな」 和希が嫌そうに言うと、彩音の席の目の前、真司の隣に居た女が声を掛けてきた。 「ハイハイ!私も仲間に入れて!私、寺島 朋美(テラジマ トモミ)!朋美って呼んで!」 「うん、喜んで。私も彩音で」 彩音は嬉しそうに返事をした。   
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

108人が本棚に入れています
本棚に追加