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  実際、和希と朋美は真司の直感が当たったのだが、自分が二人のS魂に火を点けるとは思ってもいなかった。 「真司君?君はどうしても俺に可愛がられたい(苛められたい)みたいだね?」 休み時間、真司は和希から逃げるように教室から出ようとしている後ろから声がする。 真司は冷や汗が流れるのを感じながら、首がギギィっと軋む音が鳴るんじゃないかというくらいに恐る恐る振り返った。 振り返ったそこには、ドス黒いオーラを纏った和希と、それを楽しそうに見ている朋美、少し離れた場所にオドオドしつつ、心配そうな顔をした彩音の姿があった。 「覚悟は出来てるよな?」 「な、何の…?」 楽し気に黒い笑顔を見せる和希に怯えながら言う真司に、朋美が言う。 「真司ってば、何時も一言多いんだよね。逝ってらっしゃい♪」 「朋美、いくの字違くない?」 「いいや、合ってるぞ?見送りしてやるから逝こうか」 「いやぁぁぁぁぁ!」 真司は和希の言葉に教室を飛び出す。 「逃がさねぇぞコラァァァァ!」 和希は逃げる真司を追って走り出し、朋美は楽しそうに爆笑する。 「この二人ってSだったんだ…。てか、真司がMに目覚めなきゃ良いけど。…はぁ」 彩音は、そんな三人を眺めて苦笑しつつ溜め息を吐いたのだった。  
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