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俺は妻だったものをそこに埋めると車に帰ろうとした。
しかし、おかしいと感じたのは数分後…
なんだ、車まで5分も掛からないはず…どうなっているんだ?
もう10分は経っているはず…道を間違えたか。
俺は足元の感触を確かめながら来た道を探す。
おかしい…確かこの辺だったのに…。
仕方ないもう一度あの木のところへ引き返してみるか。
地面の足跡と木々の形から何とかあの鬱蒼とした例の木にたどり着いた。
畜生。この木には二度と近づきたくなかったのに…
方向を確認してもう一度来た道をたどってみる。
またしばらく歩くが一向に車にたどり着かない。
おかしい…。
焦り始める。
一体どうなっているんだ?道がない!?
くそ!こうなったら歩き続けよう。
歩いていさえすればどこかに出られるはずだ。
俺は山の中を歩き続けた。
斜面を下っていけば必ず山の下に出れるはずだ…
今日は満月だから視界は悪くない。
ガサガサと落ち葉を踏み木々の隙間を下へ下へと斜面を降りていく。
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