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…って!そんなこと考えている場合じゃない!
逃げないとっ!!
「リンク!出口はっ!?」
「そっ、それが適当に行ってるのに、出れないんだ!」
ああ、そうだ。
迷いの森って、決まったルートの穴を入らないと、森から出ちゃうんだよね…。
なのに、何故出れない!?
「って!なんで私知ってんだ!!?」
「えっ!?何 綾香!」
恐怖のピンチと走り疲れのせいか、上手く思考回路が回らない。
だが突っ込みは忘れない私。
お互いに無我夢中で走り、私はリンクに着いていく。
すると、小さな池のような場所に出て、すぐ左の穴に入った。
すると開けた場所に出た。
その先には、何処かへ通じるらしい迷路の入口。
「いや、迷路じゃないから安心して」
「なんで心読まれてんの!?」
「だって声に出てるよ?」
Σ何―――――!!?
数歩先を行くリンクが私を振り返りながら答えた。
いまだに狼らしき獣が追ってくるので、考える間もなく、入口に入った。
その迷路のような道は、両側に生け垣で出来たように、綺麗な緑の壁が形作っていた。
リンクは慣れているのか、どんどん迷うことなく進んでいく。
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