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「はぁ…」
結局昨日はハンバーグを食べて修真さんに家まで送ってもらった。
やっぱり手は繋いでいない。
昼休みにお弁当を食べながら溜め息をついていた。
「何だよ、さっきから溜め息ばっかり」
「家でも溜め息ついてるよね?
何か悩みでもあるの?」
一緒にご飯を食べているのは、修真さんの弟の高村将真と僕の双子の妹の本宮静。
僕が修真さんと出逢ったのは、中1の時に将真の家に遊びに行った時だった。
あまりにカッコ良くて見惚れちゃったんだ。
2人は僕と修真さんの事を知っている。
「はぁ…」
「郁、ウザい。
どうせ兄貴絡みなんだろ?」
「郁が悩むなんて修真さんの事しかないもんね」
うっ…何で分かるんだ?
内緒にしても、何でかこの2人にはすぐに見破られる。
僕は2人の『早く言えよ』と言う視線が怖くて口を開いた。
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