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『なッ、夏美ィィ!? 何で? てかこの状況…や、ヤったのか!?』
と俺が一人テンパっていると
『むぅ…もぉー、何かしたですかぁ~?』
『この状況下、何もない方がおかしいだろ!? と、とりあえず着替えて部屋出るぞ!』
>冷静を装いながらも悠の心臓は今にも飛び出しそうな程に鳴っていた。だって、目の前に居る夏美はいつもとは違う何か…〝女性〟らしさが垣間見える。
薄手の白いブラウス一枚越しに上下には白い下着。白と分かったのは別に見えていた訳ではない。おそらく、同系色でかさねられていたから透けて見えなかったのであろう。
着替えを済ませた悠達。悠は逃げるように部屋を出ていった。
(ドン!)
『んッ!ぐわぁ、はぁ!』
何か得体の知れない物にぶつかりその場にへたれ込む悠。
『やっとお目覚めかな?』
体格の良いガッチリした体に似合わずやや低めの優しい声。聞き覚えがある。
『お、お義父さん!!』
目の前を通せん坊するが如く立っているのは夏美の父だった。
『おはよう、悠君。朝ごはん出来てるから食べてって。それと夏美、父さんは今から仕事行ってくるから。んじゃ、孫の顔早く頼むよ~♪ お父さんもお母さんも楽しみにしてるぞー! ハハ!』
『…何なんだァー!? 俺が知らぬ間に話が惑星間並に飛躍してるぞー!! 昨日の今日で何があったんだー!…』
横目で夏美を見る。寝てる。
『お前はなんで寝てんだよ!』
(ガツッ!)
『はうぁ!痛ぅ~』
『これじゃ夫婦漫才じゃねーか!』
『ゆークン面白ーい♪』
『馬鹿だコイツ…』
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