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「ゆークン……ゆーくン……ゆークん……ゆーくん………ゆーくん!!」
バッ!!
急に視界が開けたかと思うと、目の前には鬼の形相で自分を見つめる母親の姿があった。
「全く、休みだからっていつまで寝てるんじゃないの!!」
「んなこと言ったって…」
寝ぼけて思考が半停止状態になっていた。
頭が痛いような気がする。
それに何か大丈夫な事を忘れているような…。
しかし思い出せないので諦めた。
「…てかアンタ何持ってるの?まさかずっとそれ握って寝てたわけじゃないでしょうね?そんなもの早く置いてご飯食べなさい」
そう言うと母親は部屋を出て言ってしまった。
最初は何を言われたのか理解できなかったが、自分の右手を見た瞬間、一瞬で目が覚めた。
その自分の右手には『けっこんしょうめいしょ』と書かれた紙切れと、星型…いや、ヒトデのペンダントがしっかりと握られていた。
END
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