エースとスラッガー

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私立鳳凰学園 野球の名門校として知られ、中学時代に名を上げた者達が集う。その中でもズバ抜けた強さを誇った二人がいた。彼らは一年生の時からレギュラーとして定着し、以来その座を譲ることはなかった。彼らの活躍は名門校の勢いに拍車をかけ、甲子園5大会連続優勝という偉業を成し遂げた。その中心となった二人が今、グラウンドに立っている 「よぉ栄須。俺らの高校野球もこれで幕だナ」 「そうだな須良賀。オマエを三振で仕留めて俺の高校野球は終わりだ」 「バカ言ってんなヨ。俺が特大ホームランかっとばして終わるんダ」 須良賀力王(スラガリキオ) 中学時代から長距離砲として名を上げていた。鳳凰学園に入学してからは巧打者としての技術も磨き巧打と剛打を兼ね備えたことから『二刀流』と呼ばれ不動の四番として活躍 【高校野球成績】 打率:6割5分3厘 本塁打:149本 打点:199点 三振:0 真野栄須(シンノエース) 中学時代から3球種を操りエースとして活躍。鳳凰学園に入学してからは投球がさらに進化し、一年生からエースとして定着。二年生時に夏の甲子園決勝戦で完全試合を達成。球種が多彩で打者を幻惑することから『幻夢の魔術師』と呼ばれる。言うまでもなく不動のエース 【高校野球成績】 勝率:10割 防御率:0.00 奪三振数:999個 失点:0 対峙する二人。栄須が口を開く 「二年前は打たれたが今回はそうはいかねぇ。オマエも近くで見てきたならわかってんだろ?」 「ハッ!近くで見てきたからこそ打てるんだヨ!」 須良賀の言葉を聞いた栄須は微笑し、ゆっくりと振りかぶった
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