生徒会の仕事

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――桜光学園。この学園にある生徒会は学園長直属であり、職員と同じような地位を持っている。 だがこの学園は通常の学園と違い人外の者だけがおり、ある一定の条件をクリアしないと生徒会になれないのだ。 「なぁ~!雅史~……。これもやっといて……」 「馬鹿かお前は!?何でお前の書類を俺がしないといけないんだ!?って、聞いているのか!?悠児!!?」 「だってめんどくさいんだもん……」 雅史は小さくため息をつきながら自分が書き終えた書類を悠児の机に置いた。 「これも判子よろしくな!生徒会長!!」 目の前の書類を見て悠児はガックリしていた。その様子を見ながら笑っている青年がいた。 「ククク……。本当にいいざまだぜ!!」 「――吉雪。あんまり笑ってたら怒られるよ……」 「別にいんだよ!気にしない方が楽しいしな!!」 吉雪が笑っている様子を尚樹が自分の持っている猫の人形で指さした。それを雅史が見ていた。雅史は少し大きめの声で吉雪に言った。 「吉雪~!尚樹の言うとおりだぞ!そんな笑ってたら悠児に怒られるぞ!!」 「なっ!!?雅史!?んな事言ったらユウが――」 「吉雪……。てめぇ何俺の事笑ってんだ……?」 悠児はゆっくりと座席を立つと、そのまま机を踏み台にして吉雪の所に行った。 「落ち着けって!?ユウ!!?」 「自分の事笑われて落ち着いてられるか!!!?」 悠児と吉雪が喧嘩のようなのをしている間に雅史と尚樹は避難していた。 雅史は一度メガネをクイッと上げると尚樹に言った。 「――いつも思うんだが、あいつらは生徒会長と会計の自覚があるのか?特に悠児の方!」 「――さぁ……。でも……あんまりないと思う……」 尚樹が再び悠児と吉雪の様子を見ようとした瞬間、生徒会長用の机の上にある数枚の中の一枚に目をやった。
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