忘れ物

4/5
前へ
/40ページ
次へ
「力富~減点だからな。」 そこには生物担当の平賀が立っていた。 「俺はお前らが楽しく授業が出来るようにと嘘をついたんだぞぉ。」 力富は、平賀がよく授業中に嘘を言ったので、面と向かって引退しろだの、分かりづらいだのと言っていた。 「力富君~」 真鍋の背後から声がした。懐中電灯で照らすと小舟がいた。 「何でニュアンスの違いが分かんないんですか。」 彼女も力富が二年の時の英語科の教師だった。 小舟の英語が分かりづらいために、力富は授業中によくクーデターを起こしていた。 「あははははは。誰が自称ペンギンなのかなぁ、力富君。」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加