初詣

7/20
前へ
/964ページ
次へ
「だーっ凶!!!なぜだっ!なぜなんだ!!」 「ぷっ!!!恭平ってば人の不幸喜ぶから自分が凶引いたんじゃん!!!おっかしー!!」 「うっせ!!そーゆう美海はどうなんだよ!!」 「あたし?小吉~♪」 あたしは憤慨する恭平に自分のおみくじを開いて見せた。 おみくじ売り場は混み合ってはいるものの、賽銭箱の付近ほどぎゅうぎゅう詰めではなくて、おみくじを引くとすぐに開けた場所まで出て来た。 あたしと幸人の手は、おみくじを引く時にごく自然に離れ、また触れ合うことはなかった。 まぁ、当然か… 付き合ってないしね 「たかが小吉のくせに威張んなー!!」 「そう言う恭平は凶のくせに威張ってるよね。ちなみに俺は中吉。」 「俊介中吉かぁ~、ナツは吉だよ!」 「きょ…凶…」 みんなが盛り上がる中、俯いたケンちゃんがボソッと呟いた その手には凶のおみくじ 「え…?うわ…みんな見てケンちゃんも凶だよ。」 「嘘っ!?2人も凶なの!?やばいっうける!!写メ撮らして!!ナツの写メコレクションにする!」 夏美ははしゃいで2つのおみくじをケータイで撮っている 「「っくしょー…」」 2人は悔しそうにおみくじを睨み付けている
/964ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2197人が本棚に入れています
本棚に追加