平和は、いきなり無くなる。

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―お兄さんが会社員というのは分かりましたが…弟さんは?     「普通に考えて学生だろが」     ―そうですね。     「だろ?俺より三つ下なら15歳だからな」     ―では、そのお二人の名前は何ですか?まだ、聞いていないのですが…。     「ん?あぁ、兄貴は龍一。弟は紅葉だ」     ―…見事に兄弟三人、バラバラな名前ですね。     「だよな。父さんと、母さんがそれぞれ一人ずつ名前つけたんだと」     ―それでは、最後の一人は誰が名付けたんですか?     「じいちゃん。ちなみに、名付けられたのは俺」     ―成る程。他の二人と、名前の雰囲気が違うのは。     「今時の名前じゃねぇからな」    ―理由はご存知で?     「さあ?何でじいちゃんに決めてもらったのかってのは、知らねぇな」     ―案外、その名前、お祖父さんの好きなキャラクターの名前だったりして。     「…悲しい事に、それ否定はできねぇな」    
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