黄色い出会い

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店を出て家へ帰ろうと歩き出そうとすると、後ろから今さっき聞いた乾いた音がした。 後ろを振り返ると、金髪の青年がドアの前に立っていた。 そのまま立ち止まっていると、青年はゆっくりと彼女に向かって歩き出した。 目の前まで来て、また小さな声で彼は言った。 「あの、き、来てくれて、ありがとうございました」 言った後に頭を下げて、逃げるように店の中に戻って行った。 なんだ、意外と真面目なんだな。 彼女は思い笑顔で店を後にした。 心が少し、軽くなった気がした。
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