ささやかな贈り物

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「あぁーー!!楽しかった!!」 ちょっと興奮したのか 頬を淡くピンク色に染め、文字通り子供みたいな笑顔で彼女は言った。 「もっっかい乗ろうよもっかい!!ビックサンダー!!」 「おう!…だけどスプラッシュマウンテンのファストパスの時間が来ちゃうから…また後でだな」 「うん!!」 彼女と一緒に来るディズニーランドは初めてだった。 彼女はちっちゃい頃に1度行ったっきりらしい。 ほぼ初心者みたいな彼女は今日をすごく楽しみにしてたみたいで… まぁあの鼻歌まじりのスキップを見りゃだれもが疑わないだろう そんなこんなで はしゃぐ彼女をエスコートしてるオレ。 それが彼氏として当然の振る舞いだ! 少なくともオレはそう思ってる。 「何ブツブツ言ってんのよ!間に合わなくなるよ!!」 おーい そっちはシンデレラ城のほうだぞー 「お嬢さーんそこ左ですよー」 「あれ!?」 「…まったく」 と言いつつ笑みがこぼれる。 時は夕刻 駆け出した頭上に広がる空は微かに紅くなりだしていた。
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