ささやかな贈り物

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「うぅ…こんなに濡れるとは…」 大の絶叫好きな彼女は、前列が良いとだだをこねた。 正直そんな無理は通る訳ないと言ったが 無理矢理彼女が従業員の人に聞いてこいと言うのだった。 だが優しい従業員さんはなんなりと最前列を案内してくれた。 楽しいのはいいが…正直ここまで水がかかるとは…… 「…まったくだ…写真も酷い顔だったしなぁ」 「写真ね!!あれはサイコーに面白い顔だったよねぇww」 「う…うっせ!!んじゃあ白目向いてたのはどこのどいつですか???」 「あ…あれは…あの…きっと!!知らない誰かと見間違えたんだよ!!」 …目が見事に泳いでるぞ 「…ふーん……って事はオレは今日知らない誰かさんと一緒にデートしてるって事になるねぇ」 「うぅ………み……認めたる…」 「素直でよろしい」 オレは次のアトラクションに乗りに行く為にガイドラインを開いた。 あっ! ちなみにオレ ディズニー今回で3回目になります。 …… い…いいじゃないかっ!!! たった3回でも エスコートしたいってのが男ってもんだ!!!! 必要ならば従業員さんに聞けばいいわけだし♪ 「ねえーー…次どっちですかぁ?」 「お…おう!!あっちだ!あっち!!!」 「次はトゥ…トゥモローランドってとこのスペースマウンテンだ!!」 「まさかまたまた絶叫ですかぁ??♪」 「そのまさかですよお!!」 「いやったー!!♪」 毎度毎度この子の明るさと笑顔には元気を貰える よしっ!! スペースマウンテンを乗れば代表的なアトラクションは制覇だ!! 辺りは暗くなって イルミネーションが目立ってきた。 スペースマウンテンを乗ればちょうどあの時間帯だな 他愛のない話をしつつ 一回り大きな影一つ。 キラキラした道を歩いていく。
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