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これで何度目の人生だろうか。
もう何十年も生きているのに、あたしは死なない。
いや、死なないのではない。
死ぬまで生き抜いていないんだ。
死ぬ前に、このボタンを押してばかりだから
あたしは生き続けている、これを続ければ、永遠に生きられるのではないだろうか。
バブルなんて遠い遠い昔でさ、
今やローライズデニムが当たり前、タクシーは待ちぼうけ。
それより前、もう当たり前になっている家電品すら満足に使えなかった日々もあったよ。今思えば不便な生活だったけれど、なんだか苦労の分、充実していた気がするんだ。
今やつまんない時代。あの頃は楽しかったのに。
言えることは、便利なモノが増えた。
それが何よりの救い。
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