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初めまして。
一身の都合上名前は伏せさせて頂いて…
そうですね。
野良猫の“ミケ”と呼んで下さい。
今日はアタシの世にも奇妙な物語…
聞いて下さい。
ドゥルルルルッ⤴ドゥルルルル⤵🎶
(バック音楽はいいから)
そう、確かにそれは世にも奇妙な事だった。
だって異世界トリップだよ?
ありえない!!
いやいや、話してるアタシが一番ありえないって思ってるからね?コレ??
アタシはある日突然この世界の河原に居た。
ポツリと佇み…
行く宛もなく…
橋の下でただ丸まってたんだ…
そんなアタシを拾ってくれたのが、真選組の彼であった。
だから“ミケ”…
アタシは野良猫のミケなんだ。
優しいけど地味で普通な彼。
色物集団の真選組屯所で暮らすアタシがそのジミィーに懐くのにはそう時間は掛からなかった。
一緒に長く居るようになり、告白されて、まさか異世界で恋人作りをする事になるとは思わなかった。
そんな彼との時間は単調なものになり、段々私はその付き合いに飽きを感じるようになっていた。
「ふんっ!ふんっ!」
「ゴラァ!テメェコノヤロー!!」
「ヒィッ!ふっ副長!?コレには訳が!」
「その姿で言い訳が通るかぁ!!」
庭の外でのそんな遣り取りを傍目に見ながら、アタシは彼の部屋でただ溜め息を付く。
一頻り副長にボコられた彼が部屋に戻って来たのはそれからしばらくたった時だった。
「あぁ゛~酷い目にあった…」
うわぁ…顔ボロボロ…(呆)
「副長ってば加減無しに殴るんだもんなぁ」
彼はアタシの傍に腰掛けると抱き締めて来る。
「いやいや、アンタが悪いでしょ?それは?」
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