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「一人、ヤイバは死んだ。ギガ・ビーストと相討ちの最後で人生を終えた。」 「死んだ人が讃えられる、か。人間も魔も変わらないのね。」 「ヤイバだけが唯一我々魔と人間の間にいたと言っても過言ではない。」 「つまり魔にとって都合のいいことをしたってこと?」 「詳しくは知らないがどうやら人間でありながら常に魔とともに行動していたらしい。魔も人間も同じ命だと証明した、魔にとって一人だけの信頼できる者だったらしい。」 「そんなに偉かったんだ。」 「謙虚で冷静で、かと思ったら魔に対して異様なまでに熱くなり、笑顔が素敵だったと聞く。」 「笑顔が素敵って・・・・・分からないというわりにはずいぶんと知っているようだけど?」 「あくまで情報の一部だ。真偽のほどは分からないのでな。それに人間を信じるにはまず信じれるという証拠が必要だった。ヤイバはその点では役に立った。」 「死んだってことは、どこかにお墓作られたりはした?」 「そこまでの情報はない。それどころか僕は未だヤイバを人間だとは完全に信じていない。」
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