一年の終わり、始まり

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ガッ、いきなり手首を捕まれた。「・・・・・ヤイバ?」    「雫・・・・・?夢か。」ヤイバは雫を離した。                       一瞬のことだったがヤイバの手形が手形にはっきりと残った。  「悪かった。」        「ううん、それよりも大丈夫?なんかうなされて、ものすごい苦しそうだったよ。」       「少し、な。悪い夢を見た。」 「・・・・・私も見た。」   「互いに悪いことがあったか。よくない日だ。行くの止めるか?」「いいえ、どんなことがあっても絶対行くわ。だって」一緒にいないとヤイバがどこかに消えてしまいそうだから、そう喉まで出かかって止めた。                        現実としてヤイバは目の前にいるのだ、そんなこと言うのはなんだか失礼な気がした。      「だって?」         「と、とにかく行くの。そのために寝たんだから。あーぁ、お腹すいた。そういえばあれ、どうなった。」            「あれというと・・・・・」ヤイバがゆっくりとあれの方向を見る。
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