ギルドマスターの提案

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……シュッと音がして、一人の少年を姿を現す。肩には一本の槍。その尖端には、丸焼きにされたタコ(というにはいささか以上に大きい。)の頭部があった。少年の整った容姿、そしてここが首都の中心街である故に、その光景は若干以上にシュールだった。 少年は目の前のギルドの本部に向かって歩き出した。内陸性の気候らしく、辺りには砂埃が舞っていた。 「『絶海』です。クラーケンの二頭討伐の任務、完了しました。」 受付「御苦労様でした。あぁ、クラーケンの頭はこちらの方で出荷待ちの倉庫に持って行きますので、いつもの通り宜しくお願いします。」 「わかりました。」 そう言って、少年はタコの頭部を窓口に納入し、報酬を受け取った(正確に言うと、振り込みを確認した)。 ここはベラス帝国の首都にあるハンターズギルドの本部。少年は一仕事終え、休憩室で食事をとっていた。 .
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