花
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章広はいつだって優しかった。 わたしはその優しさに包まれ、その深い愛情の中で、いつまでも幸福な女でいられた。 失くしてしまって初めてその形を知った。 章広という形を知った。 その優しさの形を知った。 そしてそれがただ“優しさ”だけだったのだと、思い知った。 けれど、今でも理由は分からない。
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