20/151
前へ
/155ページ
次へ
章広と付き合うようになったきっかけは、何だっただろう。 ベランダで章広を土へ植え終えて、わたしはふとそんなことを思った。   確かあれは、夜だった。   二週に一度、仕事の後に新入社員で集まって勉強会を開いていた。 開いたばかりの新しい世界の扉を背にして、わたしたちは意気揚々と足踏みを鳴らしていた。 そして、そんなわたしたちの掲げた旗に乗っかってくれた面倒見の良い上司がその指導役を買って出ていてくれた。
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!

418人が本棚に入れています
本棚に追加