鉱山の街 オーレ

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    「さて……。 マスター、ここらで手頃な仕事はないですか?」 「なんだ、もう仕事の話か? 少しはゆっくりしてけばいいのによ……?」 出された酒を飲み干した頃、ライズがふと話を切り出した。それに眉を下げつつ、マスターが問い返す。 ただ、質問に質問で返されたライズは若干無粋な顔を浮かべているようで。 マスターも意思を読み取ったのだろう。直ぐに言葉を繋げだした。 「ずいぶんと仕事熱心な坊ちゃまだ。まぁそんなお前に丁度良いのが無いわけではないけどよ」 「? 勿体振らずに話して下さいよ」 「そう焦んなって。 ……実はな、もう引き受けたGPがいるんだよ。まぁ少しばかりやっかいそうな件だからな。タッグを組んではどうかと思ってね」 「タッグは好きでないのだが……。まぁいい、どんな奴です?」 「それがな……。 おっ! 丁度いい、上客が来たぜ」 マスターがそう言うと、酒場の入口から一人の女性が入ってきた。 金色の長き髪を頭の上部で結き、一歩進む度にさらさらという音すら起て、きらびやかに靡かせている。 また、耳には羽根、背には鳥の翼が二枚ずつ生えており、肌は絹のように白く透き通っていた。 美しい容姿に酔いの回った鉱夫も思わず目がくぎづけとなっているよう。 その右手には女性の扱う物としては似合わぬ長槍が。それでも品を損なうことはなく、颯爽と歩みを進めている。 「あっ! 羽根のねぇちゃんだぁ」     嬉しそうに近付くカーティス。 その後ろで、彼女の姿を認識したライズは心底嫌そうにうなだれた。 「あら、カーティスじゃない?! てことは後ろの白髪は……」     「……誰が白髪だ、誰が?」 くすくすと笑いながらライズの隣へと腰掛ける女性。 名はセフィラ=アルバーン、鳥人族のGPである。 .image=507884253.jpg
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