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戯れともとれる鬼ごっこを続ける二人。そんな彼らの元に、ふとカーティスが口を出してきた。
「ところでさぁ、このゴーレムどうするの?」
すると追いかけまわしていたセフィラがようやく止まった。
かと思うと、そのまま歩みをゴーレムへと向け頭部に槍を思いきり突き刺す。
ライズへの腹いせか、その勢いは凄まじい。
ガラガラと乱雑に響く音を起て、呆気なく崩れていくゴーレム。余程ライズの冷気が強力だったのか、中まで綺麗に氷付けだ。
「ずいぶん力込めたのね……。
あなたこんなに魔力強かったかしら?」
「いつもより練った魔力を増やしただけだ。あんな巨体の動きを止めるのに普段通りでは通用しないからな」
ふーん、と何やら疑い深げに言うセフィラ。
そんな彼女を気にも止めず、ライズはそのまま瓦礫の山と化したゴーレムへ背を向け、鉱山の出口へと歩んで行くのだった。
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