13人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
そんなつもりはなかったのに…
そんなことは何度もあった…
しかし、批判はどんどんしてしまう…
自分がもどかしかった…
「………はぁ…」
俺のため息は淡く白くなり、すぐにすぅっと消えていった…そんな一瞬の白い塊を見つめる俺…
「あなたは…昔とは違うのね……昔の方が、ずっとよかったのに…」
耳の中で何度も再生される音…
卒業制作の途中、ある友人から言われた言葉だ。
…俺は何も言えなかった…
昔の俺…?
一体、どんな奴だったんだ…?
いくら考えでも、思い出せない…
…いや、思い出したくないのかもしれない…
単に絵を描いていた自分が、嫌なのかもしれない…
「………はぁ…」
最近よくため息が出るなぁ…。そんなことを思いながら、ゆっくりとした足取りで住宅街を歩く俺。
スーパーまでは、もうすぐだ。
最初のコメントを投稿しよう!